ネットDE仏教〔第三回〕

SNSを活用しよう!

2021.4.28 更新

1.SNSとは?

SNSとは、ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)のことで、簡潔に説明するならば「人と人との社会的なつながりを維持・促進する機能を提供するインターネット上のサービス」となります。基本的に利用者はそのサービスの会員に登録することで、会員同士でコミュニケーションを図るといった様々な機能を利用することができます。

現在日本で利用されているSNSの代表的な例としては、Facebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)、Instagram(インスタグラム)、LINE(ライン)などが挙げられます。SNSにはそれぞれ特化した目的のようなものがあり、それによって利用者はサービスを使い分けています。SNSはすべて無料で利用できます。SNS提供会社は、主に企業からの広告収入で成り立っています。

2.各SNSの特徴

〔Facebook〕(ロゴマーク)

Facebook(フェイスブック)は、アメリカ発祥のSNSで利用者数が全世界でおよそ27億人(2020年実績)と、最も利用されています。しかしながら、日本での利用者数は2,600万人と世界と比べると低い水準かもしれません。

Facebookは実名で登録することが原則となっていて、現実の繋がりをインターネット上でも再現するという特性を持っています。すなわち、基本的には実際の知人・友人との繋がりをそのままインターネット上にも広げていくという感覚になります。これは、実際のお寺との繋がりをそのままインターネットでも広げていくという意味では活用しやすいサービスだと言えます。

また個人利用以外にも企業などの団体としての登録も可能であり、広告媒体としても活用されています。企業がホームページをもつ感覚と似ていますので、情報の発信などに利用されています。お寺でも活用しているところは多いのではないでしょうか。(高田教区でもFacebookを活用しています)

Facebookでは、日記のように画像や動画を投稿したり、ホームページを紹介したりするなどができます。

◆Facebookへの登録方法

下記のリンクから「新しいアカウントの作成」にて行う。

Facebook – ログインまたは登録

〔Twitter〕(ロゴマーク)

Twitter(ツイッター)は、基本は140字以内で文章を投稿するサービスです。文章を投稿することを「Tweet(ツイート)する」または「つぶやく」と言います。そもそもの利用方法としては、特定の誰かに発信するわけでもなく「独り言(つぶやき)」を投稿するだけのサービスですが、身の回りの出来事など多くの人がその瞬間に情報を発信していることから、瞬発的な情報収集のツールとしても利用できるメリットがあります。企業の公式アカウント(サービス利用権利者)もあり、情報発信のツールとして活用されています。

Twitterの利用者数は、全世界で3億ほどであり、日本では4,500万とFacebookよりも多い数となっていますが、中には「裏アカウント」と称して一人で複数のアカウントを持っている人が多いとも言われているので、実質的な人数で言えばFacebookとさほど変わらないかもしれません。

Twitterでは文章の投稿の他に、動画や画像を投稿することもできます。利用者は基本的に匿名なので、どこの誰かであるとプロフィールに書かない限り相手には分かりません。この匿名性が原因で誹謗中傷などの投稿で社会問題になることが度々起こっています。

◆Twitterへの登録方法

下記のリンクから「アカウント作成」にて行う。

「いま」を見つけよう / Twitter

〔Instagram〕(ロゴマーク)

Instagram(インスタグラム)は、画像・動画の投稿を主としたサービスです。日本では「インスタ映え」という言葉が生まれるほど、Instagramに投稿すれば注目を浴びるくらい”見映え”する写真を撮る人が増えていきました。特に飲食店では見映えの良いメニューを作って、それを利用者に投稿してもらって話題にしてもらい、売り上げを伸ばすというような活用方法が多く見受けられます。

InstagramはのちにFacebook傘下のサービスとなったため、全世界の利用者数は10億と数を伸ばし、この数はYouTube利用者数の約半数というデータが出ています。日本では3,300万人とTwitterに次いで多い数となっています。

◆Instagramへの登録方法

下記リンクから登録する。ただし、Facebookアカウントがある場合はそのアカウントでログインする。

Instagram

〔LINE〕(ロゴマーク)

LINE(ライン)はキャリア(携帯電話会社)を問わずメッセージや通話が可能なことで、主にメッセージングサービスとして、日本では多く利用されています。企業などが持つ公式アカウントというものも存在し、LINE上で行える様々なサービスが提供されています。

LINEは韓国の企業が発祥のため、主にアジア圏での利用が盛んとなっています。利用者数は全世界で見ると約1億6,000万と少なく、国内では8,000万超と世界の半数を占めており、日本においては最も利用されているSNSです。

◆LINEへの登録方法

下記リンクへアクセスし、「ダウンロード」メニューから端末ごとにアプリケーションのインストールを行う。インストール後、アプリケーションを起動し、新規登録手続きを行う。

コミュニケーションアプリ LINE(ライン)

3.SNSの基礎知識

・アカウントって何?

アカウントとは日本語では「権利」を意味します。インターネット上ではよく使われる言葉で、そのサービスを利用する上での権利、すなわちそのサービスを利用するための個人(利用者)そのものを表します。通常、サービスを利用するためには個人ID(またはメールアドレス)とパスワード(これらをアカウント情報と言う)による認証によってログインすることで、サービスを利用できる状態になります。これによって他人への成りすましを防止することができます。ですので個人IDやパスワードは人に教えてはいけません。

・フォロー(フォロワー)って何?

Follow、つまり「後を追う」という意味ですが、SNSでのフォローというのはある特定の相手の後を追うこと、すなわちその相手の投稿を普段から見る状態にするということです。フォローをすることで自分のタイムライン(後述)上にその相手の投稿が表示されるようになります。

またフォロワーとは、自分をフォローしている人(自分の投稿を見ている人)のことを指します。

Facebookでは、「友達」と「フォロー」の区別があり、「友達」はお互いに投稿を見える状態にすること(友達になるには相手の承認が必要)、「フォロー」は相手の許可なしに一方的に投稿を見ることを言います。

TwitterやInstagramはフォローのみで、基本的に相手の承認は不要ですが承認を必要とすることもできます。(承認が必要なアカウントを「鍵アカウント」と言います)

LINEは「ともだち」の登録のみです。相手の電話番号やIDを知っていれば登録することができます。

・タイムラインって何?

上記4つのSNSで共通して使われている機能で「タイムライン」と呼ばれるものがあります。直訳すると「時間軸」ということですが、そのサービス上で自分がフォローしている相手の投稿が、時系列で表示される機能です。SNSによってタイムラインの種類がありますが、特にFacebookでは、自分がフォロー(友達登録)した相手の投稿が表示される「ニュースフィード」と呼ばれるタイムラインと、自分自身の投稿等が表示される「自身のタイムライン」に分かれます。すなわち「ニュースフィード」は自分の友達やフォロした相手の投稿が表示され、自分しか見ることができません。また「自身のタイムライン」は自分が投稿したものが表示される他、他人もそのタイムラインを見ることができ、そこに相手が投稿することもできます。

・ブロックするとは?

Block、つまり「遮る」ことで、特定の相手をブロックするということはその相手とのやりとりをできなくしたり、投稿を見えなくする状態にすることです。不審な相手に勝手にともだち登録やフォローされ、迷惑メッセージや不要な投稿をされることもあるため、そのような場合に利用します。

4.お寺でのSNS活用方法

(1)ホームページ代わりとしてのFacebook

ホームページを作成しているお寺も多いと思いますが、ホームページは個人が自発的に見に行かなければ、いくら更新しても目に付かないというデメリットがあります。SNSの場合、普段からSNSを利用している人であれば、最初の一度だけお寺のアカウントをフォローしてもらうことによって、以後、投稿などを目にしてもらえるようになります。しかし、目にしてもらえるのはそのSNSを利用し、かつフォローしてもらっている人限定であるというデメリットがあります。

ホームページの代用として最も適しているのはFacebookです。Facebookへの登録は個人の実名となっていますので、アカウントを持っていない人はとりあえず登録してみましょう。Facebook上でお寺など団体としての情報を発信しようとする場合、団体としてアカウントを作成するのではなく、Facebookページというものを作成します。Facebook内に「ページを作成」というメニューがありますので、そこからお寺としてのページを作成します。ページにはお寺の紹介など詳細情報を書いておきます。あとはお寺のFacebookページができたことを周知して見てもらいます。Facebook上ではブログ(日記)を投稿したり、行事案内したりと情報発信することができます。

(2)TwitterやLINEの活用

Twitterは基本的には「つぶやき」という比較的”ゆるい”(やわらかい)つながりが持てるSNSです。お寺のお坊さんとしてつぶやいているアカウントも結構あるようです。そのようなアカウントを見つけてフォローしていくと、自然と同様のアカウントが見つけやすくなっていきます。

LINEは知り合い同士のメッセージのやりとりが主流ですが、お寺などの団体の場合、「LINE公式アカウント」というものでアカウントを作成することができます。LINE公式アカウントは、個人アカウントと違って他の人が簡単に登録できるようになります。参加者を限定しない行事など頻繁に開催する場合に、開催案内や緊急の連絡を取る場合など有効的です。

5.SNSを利用する上での注意点

(1)個人情報の取扱いに注意しましょう

個人情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレス等)は、無闇にSNS上に投稿しないようにしましょう。お寺の情報として記述するのは別としても、家族構成や年齢など様々な情報が詐欺に使用される可能性もあります。

(2)匿名性の利用

Twitterなどでは匿名であるからと言って、なんでも投稿しても良いというわけではありません。特定の人物を誹謗中傷する内容であったり、他人の個人情報を無闇に投稿することはやめましょう。

(3)SNSを利用した詐欺

実際に会ったことのない人も登録できるのがSNSの特徴の一つですが、そのようなよく知らない人と仲良くなったように見せかけて、実は詐欺だったということが少なからずあります。会ったこともない人からお金の話(貸す、貰うに関わらず)になったらまず詐欺と疑うべきでしょう。

またアカウントの乗っ取り(別の人がその人に成りすます)というものもあります。何らかの事情でその人のアカウント情報が漏れ、他人がその人に成りすまして詐欺をおこなう手口があります。よく知っている相手なのにいつもと違うなと違和感を感じたら、SNS以外(電話など)で直接連絡を取って確認してください。